「犬飼滝」は鹿児島県霧島市牧園町下中津川にある滝で「21世紀に残したい新かごしま百景」のなんと第一位!に選ばれています。
島津家の家老であった上井覚兼(うわいかくけん)が、犬飼を訪れた際に、日記に犬飼滝を詠んだ歌を記してから有名になり、三州(薩摩・大隅・日向)随一の名勝の地と言われるようになったそうです。
国道223号線から案内標識に従って県道470号線に入り、約2km行くと道路脇に展望台が見えてきます。

「犬飼滝」は天孫降臨神話の霧島山を源流として、鹿児島湾へ注ぐ天降川の上流に位置しており、坂本龍馬が妻のお龍と新婚旅行でこの地を訪れたところとしても有名です。

当時、坂本龍馬はこの滝を見て以下のように絶賛したそうです。
「この世の外かと思われ候ほどのめずらしき所なり。此処に十日計も止まりあそび、谷川の流にて魚をつり、短筒をもちて鳥をうちなど、まことにおもしろかりし」

展望台の龍馬とお龍のパネルの横あたりから、犬飼滝を見下ろすことができます。

天候に恵まれると、背景に蒼くそびえる霊峰・高千穂峰を望むこともできるそうですが、滝すら木々に隠れてよく見えない…。

道路脇の駐車場から、滝下まで約300mの遊歩道が整備されており、滝の近くまで見に行くことができます。

「足下注意」の看板と一緒に竹の杖が準備されています。が!念のためスニーカーなど安定した履物で行くことをお勧めします。

それでは「新かごしま百景」第一位の名勝「犬飼滝」目指して出発!!

10分ほど階段を降りていくと、見えてきました残り100mの看板!

そしてその看板から程なく、少し開けた場所が右手に出てきて

ここから「犬飼滝」の下流渓谷風景の写真撮影をすることができます。

 

1どんどん近くなる滝の音に、心躍らせながら坂道を登り

どんどん前に進んで行くと、木と太陽の光の隙間から「犬飼滝」が見えてきました。

最後の階段を登ると、展望所があり

轟音とともに滝が眼前に広がります。

幅22m、落差36mから、豊かな水量をたたえ豪快に水が滝壺へ流れ落ち

壮観な滝の姿と音に心が洗われ「鹿児島にもこんな場所があったんだ」と言ってしまうほど、素敵な大自然がそこにはありました。

坂本龍馬の時代、いやもっとずっと昔から、時を越えて「犬飼滝」はそこにあり、自然の素晴らしさや強さ、人の歴史を訪れる人に伝え、これからも見守ってくれているのだなと感じました。

展望台の近くには和気清麻呂(岡山県和気町出身)ゆかりの和気神社もあります。鹿児島に来られた際には、ぜひ坂本龍馬も絶賛した「新かごしま百景」第一位の「犬飼滝」に足を運んでみてはいかがでしょうか?
住所:鹿児島県霧島市牧園町下中津川
アクセス:九州自動車道溝辺鹿児島空港ICから車で20分