バレーボール女子で現役引退を発表した2012年ロンドン五輪銅メダルで日本代表アタッカーの新鍋理沙(しんなべ りさ 29=久光製薬)が2020年6月29日(月)、オンラインで引退会見を行いました。日本代表に招集されていましたが、利き手の右手人指し指を4月に手術し、リハビリに励んできましたが、けがをする前のプレーを取り戻せるのか不安を感じていました。もともと東京五輪限りで引退を決めていたことを明かし、延期された1年はとても長く感じ、自分の納得のいくプレーが難しくなったと説明しています。5月の面談で所属先に引退を伝えていました。引退後は久光の運営会社とマネジメント契約を結び、第2の人生を進むようです。

新鍋理沙引退会見「オリンピックの延期は、絶望でした。私にとって1年はとても長かった。ファンや関係者のみなさんに感謝しています」
http://vbm.link/40243/

バレーボールマガジンさんの投稿 2020年6月28日日曜日

写真 バレーボールマガジンより

新鍋 理沙 選手について

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』

新鍋 理沙(しんなべ りさ、女性、1990年7月11日 – )は、日本の元バレーボール選手。ニックネームはリサ。2019-20シーズンまでV.LEAGUE DIVISION1の久光製薬スプリングス(現・久光スプリングス)に所属していた。

来歴

鹿児島県霧島市出身 。両親がバレーボールをしていた影響で、小学校1年生からバレーボールを始める。

鹿屋中央高等学校では2006年インターハイ優勝、2007年春高バレーベスト4などを経験し、2008年11月、久光製薬スプリングスの内定選手となる。

2010年、オフシーズンにチームの主力選手の引退や退団が重なったこともあり、2年目の2010-2011シーズンは開幕からスタメンで出場。開幕戦のトヨタ車体戦では両チーム最多の31得点を挙げチームの勝利に貢献するなど、このシーズンは大きく若返ったチームで、同期の岩坂名奈らと共にレギュラーとして活躍。チームも前シーズンを上回る3位の成績を残し、プレミアリーグ「最優秀新人賞」に選ばれた。

2011年3月、全日本女子チームにメンバー登録され、6月のモントルーバレーマスターズで国際試合デビューを飾った。同年11月に行われたワールドカップバレーではセッター対角[注 2]として起用され、ミドルブロッカーで同じく久光所属の岩坂と共に「最年少コンビ」として注目を集める。第3戦、フルセットの末敗れた中国[7]との試合後には悔し涙を流すなど、大会途中からは世界の壁にぶち当たる試合が続いたが、最終ラウンドのドイツ戦で途中出場すると、これまでの悔しさを吹っ切るような大活躍を見せ、この試合逆転勝利の立役者となった。

2012年のロンドン五輪世界最終予選にも出場。眞鍋政義監督にはサーブレシーブ力が評価されている。日本の五輪出場が決まった最終試合第3セットの最後は、4回目のセットポイントが新鍋のスパイクだった。

2012年6月、ロンドンオリンピックの代表メンバーに選出された。安定したサーブとレシーブでチームを支え、全日本女子28年ぶりの銅メダル獲得に貢献した。

2012/13Vプレミアリーグでは、チームの6年ぶり優勝に貢献。2013年5月の第62回黒鷲旗大会でも優勝にも貢献した。

2013/14Vプレミアリーグにおいては、チーム二連覇に大きく貢献し、自らもMVP・ベスト6・サーブレシーブ賞の栄に浴した。

2014年のワールドグランプリや、世界選手権では眞鍋監督の戦術変更により、レフトのウイングスパイカーとして起用された。

2015年の全日本チームには、新鍋から怪我のための辞退の申し出があり、エントリーされず、2016年リオデジャネイロオリンピックの代表にも選出されなかった。

Vプレミアリーグにおける個人賞受賞回数が8回に達したことから、規定により2016/17シーズン終了後にVリーグ栄誉賞(傑出した個人記録)を受賞した。

2017年からは、中田久美監督のもと代表メンバーに再び登録され、同年8月に開催されたアジア選手権では10年ぶり優勝の原動力となり、自らもMVPを獲得した。2018年世界選手権、2019年ワールドカップにも出場。

そして、東京五輪を迎える五輪イヤーとなった2020年も、代表メンバーに選出された。しかし、2020年初めに右手人さし指の靱帯を痛めていて、それに五輪延期決定も重なり、絶望感が強まる。それでも、4月下旬に手術して1年後の五輪に向けてリハビリに励んだが、自分のプレーをイメージしづらくなり、納得できない状態で代表と久光でプレーを続けることに納得できず引退を決断。2020年6月30日、現役引退した。また、同時に久光の運営会社である「SAGA久光スプリングス」と「所属アスリート」としてマネジメント契約を結んだ。

球歴

  • 全日本代表 – 2011-2014年、2017-2020年
  • 全日本代表としての主な国際大会出場歴
    • オリンピック – 2012年(銅メダル)
    • バレーボール世界選手権 – 2014年、2018年
    • ワールドカップ – 2011年、2019年
    • ワールドグランドチャンピオンズカップ – 2013年、2017年

所属チーム

  • 福山町立(現・霧島市立)牧之原小学校
  • 国分市立(現・霧島市立)国分南小学校
  • 霧島市立国分南中学校
  • 鹿屋中央高等学校
  • 延岡学園高等学校
  • 久光スプリングス(2009-2020年)

受賞歴

  • 2011年 – 2010/11 Vプレミアリーグ 最優秀新人賞
  • 2012年 – 2011/12 Vプレミアリーグ レシーブ賞
  • 2012年8月 – 霧島市スポーツ栄誉賞
  • 2013年 – 2012/13 Vプレミアリーグ レシーブ賞
  • 2013年 – 第62回黒鷲旗全日本バレーボール選手権大会 ベスト6
  • 2014年 – 2013/14 Vプレミアリーグ MVP・ベスト6・サーブレシーブ賞
  • 2015年
    • 2014/15 Vプレミアリーグ サーブレシーブ賞・レシーブ賞・ベスト6
    • AVCアジアクラブ選手権 ベストアウトサイドスパイカー
  • 2016年 – 2015/16プレミアリーグ サーブレシーブ賞・レシーブ賞
  • 2017年
    • 2016/17プレミアリーグ Vリーグ栄誉賞(傑出した個人記録(8回以上))
    • バレーボールアジア選手権 MVP
  • 2018年
    • 2017/18プレミアリーグ サーブレシーブ賞
  • 2019年
    • 2018-19 V.LEAGUE DIVISION1 サーブレシーブ賞
    • 2019-20 V.LEAGUE DIVISION1 Vリーグ栄誉賞(試合出場が10シーズン以上で230試合以上出場)
  • 2020年
    • 2019-20 V.LEAGUE DIVISION1 サーブレシーブ賞